大空の唄‐second‐
絢音には間違いなく才能がある。
俺も天才だともてはやされたが、そんな俺の才能を開花させた張本人が絢音なのである。
絢音の歌を聴いて、俺以上に才能があると確信せざるを得なかった。
ただ、音楽にせよ何にせよ
才能はただあるだけでは何の価値もない。
それを伸ばしたいと思う本人の意思と、それを伸ばせる環境があって初めて発揮されるものだ。
だからこそ、コイツには望む音楽をしてほしいという思いが強かった。
きっと社長も甘やかしている訳ではなく俺と同じようなことを考えているのだろう。