大空の唄‐second‐
「い、ただきます」
パニック状態に陥っていたくせに言われたとおり朝食をとるあたし
蒼空は何も言わずにぱくりとオムレツを口に運んだ
「ねえ!蒼空…「冷めるぞ。」
言葉を遮られ口籠ったあたしは
「あ、はい!」
そう言って蒼空と同じように
キレイに形が整えられたオムレツに箸を入れて口に運んだ
「美味しい!すごい、美味しい!」
ふんわりとした少し甘い卵は
程よい焼き加減でかなり好みの味
蒼空は目が合うとサッと目を反らした
「当たり前だろバカ」
もーすぐバカって言う
頬を膨らまし蒼空を睨むけど
蒼空はこちらをチラリとも見ずに箸動かしていた
そして、私は重大なことを思い出す
「で!何で蒼空はここに居るわけ?」