大空の唄‐second‐
あたしはその何とも心地よい感覚に身を任せ
ふわふわと漂う
夢だからか辺りは真っ暗で、何も見えない
ただ、心地よい感覚だけがあたしを包む
そんな感覚の中にたまに誰かの声が響くんだ
『部屋の鍵は?』
あたしはぼーっとする意識の中でその声に答える
『鞄…』
何だろう、この安心感
『げっ、3階かよ』
そうして大きくフワッ体が揺れると
あたしはまたふわふわして温かい何かに包まれた
気持ちいい…
ふんわりとしていてとっても気持ちいい。
『じゃあな、俺帰るから』
そんな感覚に浸っていると急に映像が流れだした
誰かの後ろ姿が見える、その後ろ姿はどんどん遠ざかり闇に消えていく
あたしはとっさに叫んだ
『行かないで、お願い…傍に居て』
そこであたしの記憶は完全に途絶えた