こんな事、てっちゃんに言っても どうしようも ない



そんなの わかってる


けど……………



「空羽は怒ってる………
だって………空羽は……
……あの日…私が………」



「言うなっっ!!!!」


てっちゃんは私の声をかき消すように叫んで



弾かれたように私に腕を伸ばし


きつく抱きしめた



「言うな、風羽。

お前のせいじゃねぇんだ。

仕方なかったんだよ。

空羽が死んだのは風羽のせいじゃねぇ…………」



太い固い腕にきつく抱かれて



「空羽は私のせいで………」


「違う!違うよ、風羽」



必死に言う てっちゃんの声が


「風羽が責任感じる事なんて1つもねぇよ。空羽も怒ってねぇよ!」



てっちゃんの声が遠くに感じた



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