新堂さんは
コーヒーを一口飲んで




「高校生?」



そう聞いた



「いえ、20歳です。大学2年生」




「そうなんだ。ごめんね。
オレなんか失礼な事言ったかも」




「いえいえ、若く見られるのは嬉しいです」



私が手を振ると



「ふっ……」



新堂さんは笑って



「空羽ちゃんの歳で若く見られるのは嬉しいってどうなの?」



クスクス新堂さんは笑ってた




わぁー笑顔めちゃめちゃイイ



カッコいいなぁ………




「新堂さんはおいくつですか?」




「22」



2こ上かぁ




「親父が帰って来たら車で送ってあげるから」




「いえ、大丈夫です。母に今、電話………」



私が言いかけると



ガラガラ…
店の方からドアの開く音がして




「ただいま」



男の人の声がした




「あ、親父だ。じゃ、空羽ちゃん送るよ」




「……えっ、でも」



「いいから、暇潰しに付き合ってくれたお礼だよ」




私を見て笑う新堂さん



ここで新堂さんと話したのは
ほんの15分くらいだけど



恋に落ちるのには



充分な時間だった……




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