空
伊織くんがタバコを買って
コンビニを出た
車に乗ると
伊織くんがエンジンをかけながら
「マンションに送って行く」
「あっ、今日は実家に帰るの」
伊織くんは不思議そうに
「どうして?」
「あ、友達が彼女を泊めたいって言ったから……」
そう言ってから少し しまったと思う
伊織くんに てっちゃんの説明してなかったぁ………
「ああ、あの男の子ね」
伊織くんは一度エントランスでてっちゃんを見てる
「幼なじみで姉弟みたいな関係なの!だから………」
慌てて言い訳する私を
クスクス笑って伊織くんは
「大丈夫。オレは風羽ちゃんを信じてるよ」
ほっ……と胸を撫で下ろすと
「実家には、もう帰るって連絡しちゃったの?」
「ううん。連絡はしてないよ」
「じゃあ、今夜はオレの部屋においで」
「……………え?」
ふっ…て
伊織くんは私を見つめて笑った
「決めた。風羽ちゃんは今夜オレの部屋に泊まる」
………えぇぇぇぇぇぇぇっ?