空
「私に女としての魅力がないとか?」
「確かに……その胸じゃあなぁ」
てっちゃんは
じぃ~っとTシャツの私の胸に視線を集中させた
「やだっ!エッチっ!」
「バァ~カ!お前の見たって
たたない…………ゴフッ」
グーをてっちゃんのみぞおちに入れて
「それ以上のセクハラ発言は許さないよ………」
「ごめんなさい」
ふぅ………って
ため息ついてから
てっちゃんは
「呼べよ」
「はい?」
「伊織くん」
「え?」
「今ここに伊織くんを呼べ」
「……はいぃ?」
テーブルの上に置いてた
私のケータイを取って
「ほら」
って差し出す
「え?本人に訊くの?」
それはやめてよ~
恥ずかし過ぎるっっっ
「ばか。そんなことしねぇよ
オレはなぁ、……1つ確かめたい事があるんだ」
てっちゃんが少し怖い顔して
目を伏せた