オレは気がついてなかった




人の気持ちは変わる




オレは一生 茜音のことを想って



切なさと苦しさに悶えながら生きていくんだと




ずっと思ってた




風羽ちゃんを傷つけずに済む




そう思った時点で




もうオレの気持ちは



茜音を向いてなかったこと





全然 気がついてなかった






ずっと ずっと



風羽ちゃんといたかった




もう いいと何回も思った




茜音に対して



罪を犯したあの夜から




オレはずっと苦しんだ




茜音と伊音には親父がいるし




何年も苦しんだことで




もう充分 罰は受けていて




これからは風羽ちゃんと




風羽ちゃんを愛してもいいと




許してもらえると思って




でも




こんな過去をもつオレが




風羽ちゃんを幸せに出来るのか




不安で




風羽ちゃんを 抱けなくて




でも やっぱり罪は消えない




まさか親父が病気なんて




< 260 / 394 >

この作品をシェア

pagetop