――私は伊織くんが好きです――




ここで私たち



恋人になったんだ




あの時は


こんな風になるなんて


想像もしてなかったな……




すごく すごく好きだったのに




伊織くんは ずっと嘘ついてた




私が好きだって




ずっと嘘ついてた………




「………う………うぅ……」



涙が頬を伝って落ちて行く




いつになったら



忘れられるんだろ………




いつになったら



痛みが消えるんだろ……



布団をギュッて握りしめて



目を固く閉じた



だけど涙は次から次へと
止まらなくて



まくらを濡らした




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