空
空羽がいなくなった日から
空羽の服を着て生活をする
そうすれば空羽も私と一緒に生きられるんじゃないかって思う
てっちゃんは そんな私を見ていられないんだろうな
てっちゃんだって
家が近所で私と空羽と姉弟のように育ったんだもん
てっちゃんも空羽がいなくなって辛いに決まってる
空羽の服を着た私を見て
てっちゃんは辛いんだ
だから少しでも私の気持ちが変わるように
一緒に暮らそうって言ってくれてるんだね
どうしようかな
てっちゃんと暮らすのも
悪くないのかも知れない
ざわめく学食の中
もう冷めてしまったカレーを見つめてそう思った