空
「伊音。お姉さんにご挨拶して」
伊織くんの言葉に
伊音くんは私に向き直り
「しんどう いおん、しゃんしゃい(3才)です」
ペコリ頭を下げた
……可愛い~っ
私も
「島本…………」
と言って一瞬迷ったけど
「……島本空羽です。よろしくね伊音くん」
今、伊織くんに本当の話なんて出来ないよ
小さな伊音くんがいる前で
私は空羽じゃありませんなんて
言えない…………
「くうちゃんは、にぃにの かのじょ?」
伊音くんは可愛い笑顔で
びっくりするような事を聞く
「えっ…えええっ」
私が動揺してると
伊織くんはクスクス笑って
「こ~ら、伊音、失礼な事を言うとママに言いつけちゃうよ?」
伊音くんはその言葉に慌て
「ごめちゃ~い」
と可愛く謝った