空
ちょうど伊音くんが滑り終え、地面に足を着けた時
「伊音~。もうそろそろ帰るぞ」
伊織くんが私から手を離して伊音くんに声をかけた
「え~。やぁや~~」
もう1時間以上、遊んでた
すごいな伊音くん…滑り台1つに飽きもせず
小さな子供ってそんなモノなのかな?
「もっと、く~ちゃんとあしょぶの~」
ダンダン足を踏み鳴らして
伊音くんは 駄々をこねた
「……そんな事言っても空羽ちゃんが困るんだよっ!」
「いやぁ~~~」
「伊音くん。今日はもうおしまいにして、また今度遊ぼう」
私は伊音くんの前にしゃがんで頭をなでてそう言った
「また、あしょんでくれりゅ?」
ウルウルした伊音くんの目に見つめられると
可愛くて
「絶対、約束する」
そんな事言っちゃって
小指を差し出し
「指切りしよう」
「うん!」
小さな小指を絡めて歌を歌って約束してしまった