てっちゃんと暮らし始めてから



調子狂いっぱなしだからなぁ




一緒に暮らすなんて


早まったかも………


そう思うけど





バイトが終わる夜10時



制服を脱いで



「お先に失礼します」



レジにいる
深夜のバイトに挨拶して



ふと目に入る
入り口近くの雑誌コーナー




「お疲れ~」



てっちゃんが漫画を立ち読みして待ってる



「……迎えに来てくれたの?」



てっちゃんの横に立って聞くと



「別に~。ガム買いに来ただけ」



涼しい顔して そう言う



素直じゃないねえ?


「さっ、帰るか。風羽」



「うん」




店の外に出て



てっちゃんのバイクが目に入る



「ほら」



ポスッ
乱暴に私にメットを被せて



「しっかり掴まれよ」




ブォン
てっちゃんの腰に腕を回して



バイクが走り出す




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