「はい、どうぞ」



金森先生から
マグカップを受け取り



ふーって息を吹き掛けると
白い湯気が揺れた



カーテンレールにハンガーで濡れた私のコートがかかってるのを ぼんやり見つめてると



隣に座る金森先生が


「今日は急にどうしたの?」



私の顔を見つめてそう聞いた



―――ドッキーン



今さら緊張して



「……えっと……あの……」



声も手も震えて



何も言えなくなった


ただクリスマスプレゼントを渡しに来ただけで



告白するつもりもなかったのに



身体は緊張で固くなって



………どうしよう………



そんな私を金森先生も不思議そうに見つめていた




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