しばらくして


私は意を決して包みを金森先生に差し出して



「クリスマスプレゼント……」



小さな声で言った



「……え?僕に…?」



コク、コク
私はうなずいて



「あ……ありがとう」



金森先生は受け取ってくれた



ほっ…………
一息つくと



「どうして僕にプレゼントをくれるの?」



金森先生は私を真っ直ぐ見つめて聞いた


………どうしてって………



そんな事……言えない



私がひざの上に手を握りしめうつむいて困っていると



ぎゅっ


金森先生は私の手を握りしめて



………ドキン………


男の人に手を握られるなんて
初めてだった



「ねぇ、島本さん………
どうして……?」



金森先生はうつむく私の顔をのぞき込んで



私は……消え入りそうな声で



「好き……だから………」



告白した




< 86 / 394 >

この作品をシェア

pagetop