ドキドキして
彼の部屋に入った



すごく片付いていて


「昨日、徹夜して掃除した」



そう恥ずかしそうに笑う彼が


好きだな~って思った




しばらくベッドに並んで


話をして



自然と会話が途切れて


甘い沈黙が流れる




彼の手が私の頬に触れ



優しく唇が重なる



ドキドキして


胸がきゅう~ってなって


緊張もしてたけど


嬉しかった


本当に嬉しかったのに




優しく肩を抱かれて
ベッドに倒れこんだ


その時だった





……………ゾクッ………



怖い……………



急に恐怖感が身体を支配して




「………風羽?」



ガタガタ身体が震え出し
涙がたくさんこぼれた



「大丈夫?風羽?」


彼はそんな私を心配そうに見つめたけど



「………ごめんなさい」




私は呟いて


そのまま彼の家から
逃げるように帰った





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