村崎指揮部(更新停止)
 
3限目の始業の鐘が鳴ると、静まり返った教室の扉が開いた…




河合だ




世界史の河合が、やはり村崎に操られているであろう面持ちで入ってきた。

そのまま出席を確認するでもなく教卓に腰掛けると、沈黙の時が流れた……




この様子だと教師も全滅なのだろうか。

しかし奴は北校舎だけを手中に収めた的なことを呟いていた。

恐らく学園全体を乗っ取ることには成功しいてない、もしくは着々と遂行しつつあるのか。




……俺は理科室からくすねてきた人体模型をダミー人形に見立て座席に置くと

渡り廊下を渡ってすぐの保健室に身を潜めた。


「…あれ?子門(シモン)君?」


どうやら千津先生は無事のようだ。


「どうしたの?」

「いや、別に…」

「体調が悪いの?それとも……」


千津先生は慣れた手つきで俺のブレザーを剥ぎ取る。

なまめかしい目で誘うように…


「授業中に欲しくなっちゃったの?」

「そういうわけ…じゃ……」


いつものようにシャツのボタンに手を掛けようとする千津先生…




その手を振り払い




…俺はようやく本題を切り出した。
 
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