Security Abyss 2
「手伝いだ」 「はっ?」
戸部はあっけにとられて思わず調子の外れた声を出す。
「手伝いに来た。お前の意思の範囲で手伝わせてもらう。復讐がしたいんだろう」
「じゃあ何?例えば大森(オオモリ)襲えって言ったら襲ってくれんの?」
大森は戸部をいじめているグループの中心人物であり、自称「あだ名付けの天才」。あくまで自称であり、本人以外にそう思っている人間はいないが、逆らうことがそのまま仲間外れにされることを意味するため、要領のいい人間は皆合わせる。戸部は特に大森を嫌っており、何かと馬鹿にしていた。今のこの状態は、その結果とも言える。
「意識体が人を襲うということが」
「わかったわかった無理無理無理なんだろわかったよ」
戸部は手に持っていた漫画をキーボードの上に乗せ、男と向かい合った。
「何が出来るの?」
「お前が出来ることなら出来る。お前が出来ないことは出来ない。以上だ」
外からは小学生が下校している声が聞こえてくる。
「クロロホルムの入手方法について興味があるようだな」
「…………」
男は鞄を開け、中から書類のような紙の束を取り出した。
「クロロホルム 販売、クロロホルム 薬局、クロロホルム 通販、クロロ」
「っ……!」
大した奴ではない、とたかをくくっていた戸部が急に焦る。手のひらには汗がにじむ。
戸部はあっけにとられて思わず調子の外れた声を出す。
「手伝いに来た。お前の意思の範囲で手伝わせてもらう。復讐がしたいんだろう」
「じゃあ何?例えば大森(オオモリ)襲えって言ったら襲ってくれんの?」
大森は戸部をいじめているグループの中心人物であり、自称「あだ名付けの天才」。あくまで自称であり、本人以外にそう思っている人間はいないが、逆らうことがそのまま仲間外れにされることを意味するため、要領のいい人間は皆合わせる。戸部は特に大森を嫌っており、何かと馬鹿にしていた。今のこの状態は、その結果とも言える。
「意識体が人を襲うということが」
「わかったわかった無理無理無理なんだろわかったよ」
戸部は手に持っていた漫画をキーボードの上に乗せ、男と向かい合った。
「何が出来るの?」
「お前が出来ることなら出来る。お前が出来ないことは出来ない。以上だ」
外からは小学生が下校している声が聞こえてくる。
「クロロホルムの入手方法について興味があるようだな」
「…………」
男は鞄を開け、中から書類のような紙の束を取り出した。
「クロロホルム 販売、クロロホルム 薬局、クロロホルム 通販、クロロ」
「っ……!」
大した奴ではない、とたかをくくっていた戸部が急に焦る。手のひらには汗がにじむ。