7年目の浮気
そう思いながらも、涙があふれてきた。


その度にジャブジャブと顔を洗って、涙をごまかした。


木を隠すなら森に隠せ。


わけのわからないことを考えながら、気持ちを落ち着けた。




「・・・加藤くん、有難う。」



風呂から出て声をかけると、テレビの前で座っていた加藤が振り向いた。
加藤はカップラーメンを食べていた。


「うん。大丈夫?」

「だいじょうぶ!加藤くん、いつもこんな時間にそういうの、食べてるの?」

「家で食う時は、インスタント多いかな。そういえば篠原さんは飯食ったの?」

「うん、食べた。」


茉莉花は加藤の隣に座った。
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