A way-You that I am dear.
いつもの通り12時過ぎに帰宅すると
PHSが鳴ったのです。

着信元は公衆電話。



誰?と思って出ると

『こんばんわ~寝てた?』

声の主は類だった。
私はカバンをおろしながら答える。
『ううん。今帰ってきた。』
『そ。ならよかった』
『公衆電話からって、どこにいんの?』
『駅だよ。てゆうか、手紙届いた?』
『うん。届いたよ。ありがとうね ネックレス。あと、お礼言うの遅くなってごめんね』
『テストあるからね~。うち明日までだけど、そっちは?』
『あと2日~。しかも理社と数学だよ』
『頑張れ~俺は明日の国語でおしまい』
『いいな~。不得意なの最後だと、テスト中ずっと憂鬱だよ』
『あ、誕生日おめでとーって、もう日付変わっちゃったけど。』
『ありがとーッ』

明るく答えたのに
類は少し黙り込む。


私も黙ってしまって
次に声を発したのは類だった。

『…てゆーかさぁ、どうなの?』
『何が??』
『うーん……手紙読んだ感想…とか?』
『…え…っとぉ……』

私は困った。
まず何を聞かれてるかもわかんないし
なんて答えたらいいかなんて
もっとわかんない。

(まだ中間テストも終わってないのに
 こんな難題解けないよ…)

すると類が慌てたように言いだした。

『やべっ、つーか切れそう電話。今日まだ起きてる?』
『あ、うん。』
『じゃあ、15分待ってて。家帰ったらかけなおす』
『わかった。気をつけて帰ってね』

そう言うと電話は切れた。

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