A way-You that I am dear.
待ち合わせ場所に着いて
あたしは炎天下の中
直立不動。


どこからか
カラコロ カラコロ下駄の音がして
ポンっと頭を叩かれる。

『お暑いのにご苦労さん』

当時は全然流行ってなかった甚平。
それを着て、手にはノート。
こいつの頭はお祭り気分だと
私は判断した。
めでたい奴だ。

『後ろから現れるのやめてくんない?』
『図書館行こっ。すぐ近くだから』

そう行って歩き出した類に
私はかばんから参考書を取りだして渡した。

『これ、言ってた参考書』
『借りてていいの?』
『うん。もうやり終わったから』

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