ちぇりっしゅ 修正中^^

「一緒に帰ろ」

「うん」




昇降口を出てすぐ
壱は口を開いた

「俺……後悔してるんだ」

あたしの一歩前を歩く壱

部活の生徒が多いから
下校する生徒はまばら

「由海のことちゃんと好きになれなかったこと」

呟いた言葉も白い息に変わる

「失って初めて気づくこともあるんだよな こんな傷ついてる自分にびっくりする」

バカ由海

「なんでこんなこと梨紗に言ってるんだろ ごめん」

まだ壱のこと
好きなくせに

「梨紗」

「はい」

「好きだったよ」

「………真緒さんと似てるから?」

「真緒先輩と似てるから」

壱は はにかんだ笑顔を見せる

「一目惚れだった」

「そっか」

「彼氏役やれて嬉しかった」

「そっか」

「翔と付き合うって思ってた」

「え?」

「強がりは一緒だね 翔も梨紗も」

「…意味わかんない」

壱たち両想いなのに
伝えないだけじゃん

2人とも傷つきたくなくて逃げてるだけじゃん

バカみたい

あたしは伝えた

強かってない

振られたんだもん
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