加納欄の合コン シリーズ10
「立てよ」

店長は、あたしから降りると、拳銃を突きつけたまま、あたしを、立たせようとした。

背中に拳銃は隠してある。

だけど、この興奮してる状態で、拳銃なんて見せたら、何をするかわからない。

今は大人しく言うことを聞いたほうが、無難だった。

あたしは、ゆっくり立ち上がり、店長を見た。


人は、見掛けによらない。って、こういうことを言うんだな。


優しそうな顔してるのに。


まさか、従業員にも、仲間いないでしょうね。


そう思ってる間に、お腹に蹴りが入った。

あたしは、勢いで後ろに倒れた。

「立てよ。お前、何者だよ。言わねぇと、あそこら辺にいるの打つよ」

「っっ(>_<)!!!ゲホッ」

あたしは、息が詰まり、咳き込んだ。

あたしは、また立ち上がった。

「根性あるじゃねぇ。お前が倒れたら、1人ずつ殺してくか。アイツが来るまで、もう少し時間あるしな」

そして、あたしの前髪を持ったまま言うと、膝であたしのみぞおちに蹴りを入れる。

「ッッッ……ハァハァ」

あたしは、なんとか堪えると、店長は、さらに蹴りを入れた。

今回は、蹴りが耳に当たり、あたしは、倒れた。

「ッッッ」

「ほらほら、早く起きないと誰か殺されちゃうよ。ほらっ!」

倒れているあたしを、蹴り続けた。

さすがに、起き上がる体力が、なくなってきた。


祥子先輩も、どうなってるのか、わかんないし。


店長は、殴りたりないのか、あたしを、無理矢理立たせ拳銃のエで、あたしのこめかみに降り下ろした。

ガツッと鈍い音がした。

こめかみに衝撃が走った。

「アゥッ!」

頭がグラッとして、店長の腕を掴んで倒れた。

「オイオイ。俺の仲間やったわりに、こんなもんで終わりかよ」

「…………」

「やめて下さいっ!店長!」

カウンターから、1人男性従業員が、こっちに向かって叫んだ。

「だ……め!あ、ぶな……」

「ウルセェッ!」

そう言うなり、店長は、男性従業員目掛けて、引き金を引いた。

ガシャーン!

と、カウンター内のボトルが割れた。

悲鳴が、聞こえた。

「ぶっ殺してやる」


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