加納欄の合コン シリーズ10
「なんだよ。そそられる顔すんなよ」

店長は、突然何を思ったのか、あたしの首をしめるのをやめると、上着を脱がしにかかった。

「!イヤッ!!」

あたしは、店長の腕を取ると関節におもいっきり、手刀を叩きつけた。

ガクンと、店長の腕が曲がり体制を崩した。

あたしは、上体を無理矢理起こし、更に、顔面目掛けて殴ろうとした。

あと1ミリで、顔につくところで、あたしの動きが止まった。

「いいもん隠してんじゃん」

背中から飛び出した拳銃を奪われた。

あたしは、殴るのをやめ、バタンと、仰向けに倒れた。

「まだ、隠してたりして?」

そう言うと、店長はあたしの身体をペタペタと触った。

「脱いでもらおっかな。アイツ巨乳好きだから、君が裸でお出迎えしてあげたらテンション上がって、今回の仕事楽に終わると思うんだよね」

あたしは、睨み付けた。

「ほら、脱げよ」

「…………」

あたしは、何も答えなかった。

「やれよ!聞こえねぇのかよっ!!犯すぞ、こら!!」


フンッ(-.-)


あたしは、わざと目線をそらした。

目眩がまだ、治らなかった。


あと、少しで回復しそうなんだけどなぁ。


もう少し。


「この野郎~」

あたしの体力の回復より前に、店長が切れてしまった。

店長は、拳銃を捨てると、あたしの胸ぐらを掴み、殴り付け、衣服を脱がしにかかった。

あたしは、隠している最後の拳銃を出すしかないと思い、背中に手をやろうとした。

店長は、あたしのTシャツを、捲し上げようとしていた。

「動くなっ!警察だ!」

あたしの体から、一気に力が抜けた。

店長は、声のする方を見ていた。

高遠先輩が、拳銃を店長に突きつけていた。

「手を上げて、ゆっくりはなれろ」

店長は、観念したのか、真っ青になりながら。

「殺さないでくれ」

と、何度も呟いていた。

「欄、大丈夫か?」

高遠先輩が、助け起こしてくれて、あたしは、なんとか立つことができた。

「おっそいですよ!来るの!!どんだけ前に入れたと思ってんですか!」

あたしは、高遠先輩の腕をかりながら、文句を言った。


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