加納欄の合コン シリーズ10
国分を挟んで、前後に、あたしと、大山先輩が、立ちはだかった。

「国分ぅ、もう諦めろよ。雨の中、突っ立ってたら、風邪ひくだろぉ」

大山先輩に言われて、国分は、大山先輩と、あたしを1回ずつ見た。

だいたい、その後の反応は。

国分が、気合いを入れて、あたしに向かって来た。


やっぱり……。


「いったぞぉ」

大山先輩が、言った。


わかってます(-.-)


あたしは、向かってきた国分に、回し蹴りをくらわした。


おっ!


倒れない!


あたしは、素早く片腕をとり、投げ飛ばした。

蹴りがある程度きいていたため、国分は、逆らうことなく、きれいに投げ飛ばされた。

大山先輩が、近づいてきた。

「バッカだねぇ。なんで、女が弱いと思うかねぇ。欄に向かって行くんだったら、死ぬの覚悟だぜ」

そう言って、大山先輩は、国分に手錠をかけた。

あたしは、プクゥと、ふくれてみせた。

「どうせあたしは、しおらしくなんて出来ない女ですよぉだ」

大山先輩は、マズイことを言ったと思ったらしく。

「な、なぁに言ってんだよ。そこが欄のいいとこなんじゃないかぁ。ほら、早く車に乗れ、風邪ひくぞ」

あたしの頭を、ワシャワシャとなでた。


しょ、しょうがないなぁ。


誤魔化されてやるか……。


大山先輩が、運転をし、あたしと国分が、後部座席に座った。

しばらく走っていると、あたしは、睡魔に襲われ、つい、ウトウトしてしまった瞬間に、国分が、手錠をされた手で、あたしの首を突然締め上げた。

「あっ!」

「おいっ!車止めろっ!この女が死ぬぞ!早くしろっ!手錠のカギも出せよ!!」

「欄っ!」

大山先輩が、車を止めて、国分を睨む。

「国分!やめとけ!!」


ク、クル……シ……(>_<)


「欄っ!」

「おいっ!早くしろって!!ホントに殺すぞ!」

国分の手の力が、さらに強まった。

「せ、せんぱ……い(>_<)」

「国分、さっき言ったこと、もう忘れたのか?」

「え?ゲホッ」

国分が咳き込んだ。


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