加納欄の合コン シリーズ10
大山先輩が、言った瞬間に、あたしは国分に、おもいっきりエルボーを入れた。

さらに、手の力が緩んだ隙に、みぞおちにもう1発入れた。

「あ~あ、だから言ったろ?欄に向かって行くときは死ぬの覚悟しろって」

「なんで助けてくれないんですか!」

あたしは、大山先輩に、くってかかった。

「助けてって……、助けてほしかったんなら、言えばいいだろ?」


ハイィ~?!


「首絞められてたんですよ?そんな簡単に声だせませんよ!それになんですか!”やめとけ”って、あきらかに、国分を助けようとしてるじゃないですか!」

「な、なに言ってんだよ。欄の心配してたのに決まってんだろ?」

「だったら何で、手助けしてくれないんです?拳銃出せば1発で、大人しくなるでしょ?国分は、何にも持ってなかったんだから」

そうなのだ。

国分は、武器は一切持ってなく、ただあたしの首を締め上げたのだ。

大山先輩が、拳銃を見せて脅せば、簡単に大人しくなるのだ。

なのに、わざと何もしないで……。

「オレ、運転してたんだぜ。だいたい、あれくらいどうってことないだろ?」


それはっ!


……そうですけど(-.-)


でも、助けてもらいたいじゃないですか!


……もぉ、いいです。


「合コン行ってやる!」

「え?ら、欄?」

「大山先輩みたいに冷たい人なんて知らないっ!合コンで誰かと仲良く楽しくよろしくやっちゃうんだからっ!!」

「ら、欄。機嫌なおせって(^O^)」


顔、笑ってんじゃん!


「私を見捨てないで、ピンチの時には、助けてくれる、ヒーローを見つけるんだから!」

その言葉を聞いた大山先輩が、笑いだした。

「アハハハハ。そりゃ、ムリだろ。おま、お前がピンチの時は、犯人が、殺られてるよ。アハハハハ」


ムカァ~o(><)o


「欄みたいな凶暴な奴に近寄る馬鹿野郎はいないって」

大山先輩は、まだ笑っている。

「あ~そうですか!だったら武術、使いませんからっ!これからは、しおらしく、清らかで、繊細なイメージで通しますから!」

「欄」

大山先輩は、ヤレヤレって顔をした。


フンッ。


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