鈴姫
無事に現代社会を乗り越えた俺は今、ものすごく幸福感に満ちている。
そんな俺は今日、奏真様のパシリだ。
補足をしておくならば、テスト後の俺はパシリになる。
教えてもらう代わりにその日は1日パシリなんだ。
というわけで俺は今自販機でコーヒーを買っている。
ブラック……。
あ、俺はカフェオレね。
「げ」
そう聞こえた声に振り向いてみると、鈴姫がいた。
「……最悪」
「陽乃芽先輩!」
「……アンタ、東遠くんは?」
奏真?
「今教室ですけど」