鈴姫


……なににそんなに笑えたのか?


……まさか、パシリって言わない方がよかったのか!?


「アンタ、バカでしょ?よく言われない?」

「えっと……よく言われます」

「正直者のバカかぁ~……飽きないかもね。そうか、へぇ。だからね」


ひとりでなにか納得してしまった鈴姫。


「なにがですか?」

「アンタ、哀れに思われてるの。東遠くんに」


……哀れ……。


まぁ、いつもそんな目をしてみてくるからわかるけど……。


「バカで正直者で哀れで飽きない。だからこそムダに心配だし、ジミに憎めない」

「……はぁ……」

「そんなアンタに助けなきゃいけないような衝動に駆られる」
< 15 / 100 >

この作品をシェア

pagetop