鈴姫
「お前は使われてる自覚があるのか?」
「……使う?」
俺の中でのパシリと言えば、奏真のお礼。
友達へのお礼的な感覚だ。
そうなると、違う奴から頼まれると嫌な気はしない。
ただ、今考えてみれば、一方的かもしれない……。
いや、でも鈴姫ならいいんだ。
無条件でいいんだ。
それのついでなら、クラスの奴らからの頼みも別に嫌じゃない。
「大丈夫。俺は自ら好き好んでパシられてる」
「お前はどこのMだよ」
……別にマゾってわけじゃないんだけどなぁ……。
「奏真、コレは愛だ」
「だから一目惚れのくせに愛とかほざくな」