鈴姫


『じゃぁな』


そう言って切られた電話。


「お兄ちゃん……?」


ドアから聴こえたノック音と共に、妹の声が聴こえた。

初登場の苺ちゃんだ。


「入れよ」


ガチャリと入ってきた妹の苺。

俺の二歳下で、今は中学二年。


「……今の、ソウちゃん?」

「電話?外にも聴こえてた?」

「……うん。あ、あのね」

「ん?」

「そのソウちゃんなんだけど……」


その時、苺のケータイが鳴り出し、鳴った瞬間に電話に出たその速さに唖然とした……。


「もっ、もしもし!!」


……ものすごく気合いの入ったモシモシだ。
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