鈴姫
――3
次の日には、それはそれは素晴らしいほどの早さで広まっていた。
「紲くん、昨日北校舎で愛河先輩と抱き合ってたって本当!?」
ぶっ!!!!
飲んでいたコーヒーをもれなく噴射した――。
「ひぁー!?ごめん、東遠くん!!」
――奏真。
「は!?お前ら……はぁ!?」
焦る奏真……笑。
「みんな朝から直球だよね。10回くらいもう聞かれたし、誰が見てたか知らないけど、噂が回るの早いよね」