鈴姫


鈴姫が、俺を見てくれていた……。

ちゃんと、見てくれていた……?


それは男として……?


「まぁ、それでもしばらく弟だったよな」


……あぁ、うん、そんなもんだよね……。


「だから、陽乃芽先輩なら大丈夫かって、二人に賭けた」


……奏真がそう思っていてくれてたなんて……。


「奏真」

「あ?」

「サンキュ」

「別に」

「大好き」

「キモい」


こんなわかりにくい優しさを持つ奏真。

だからこそ、好きなのかもしれない。

今までも、これからも、ずっと大切な親友でいるだろう。
< 88 / 100 >

この作品をシェア

pagetop