鈴姫

……!!

俺は瞬時に離れようとした。

恥ずかしい!!


……でも、鈴姫は力を緩めない。


「いいよ」

「え……？」


「この子、アタシのだから、手出し厳禁！なんかしても東遠くんからあたしのところにちゃーんと情報来るんだから、覚悟しといてよね」


ちょ、鈴姫――!?


「紲も」

「はい!?」

「気を付けてよね」


……心配、されてるのか……？


「話しながら帰ろ。ほら、早く準備してきて！」

「あ、はい！」


って、先輩が俺のこと放さなかったんでしょう!?


でも、いいんだ。

また一緒に帰ることができるから……。