雨
ポーンッ・・・・・・。パシッ。
突然、上から物が飛んできた。
思わずキャッチしたそれを見てみると、クリームパンだった。
どこから飛んできたのかと見上げると…
梯子で上れるようになっている貯水タンクの所から
柔らかそうな茶髪の男がこちらを覗き込んでいた。
「これ、何?」
「クリームパン。」
男は見た目どおり、声もあまり低くなく柔らかかった。
「…見ればわかる。なんで投げた?」
「だってお腹空いてるって言ってたから…。それ食べていいよ。」
一瞬迷った後、やはり空腹には耐えられず食べることにした。