適当な靴箱に靴を突っ込み、職員室と書かれている扉に向かった。



職員室の中はなんともいえない空気が立ち込めていた。





「あなたが転校生の榊雨深(さかき うみ)さんですか?」




名前を呼ばれ振り向くと

そこにはいかにもノイローゼのような顔をした

おじさんが立っていた。





「そうです。」




「よかった。あなたの担任の伊藤です。
2年C組担任です。
クラスのみんなとも仲良くしてくださいね。」







そう言うと伊藤は歩き出してしまった。

どうしようもないのでついていくと、どの教室からも騒ぐ男の声が聞こえてきた。

女の声はほとんどしない。







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