雨
「お腹?」
「そう。あたしお弁当忘れちゃってさ。
たまたまここに来たとき杏が、クリームパンをくれたの。
それだけだよ。」
そう言って鷲の隣に寝ころぶと、空がとてつもなく大きく見えた。
「…そうか。
ここ綺麗だろ。
俺と俺のだちしか知らねんだぞ。」
鷲は誇らしげな顔で空を見上げた。
「それってどういうこと?俺と俺のだちしかって…?」
「ああ。それは、ここには俺が認めたやつしか入れないから。」
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