雨
「で、こいつらが俺の仲間。」
振り返った鷲があたしを見ながら言った。
つか、仲間とかめっちゃ意味わかんないんですけど…。
混乱しているあたしを放って、鷲は説明を続けた。
「まず、副リーダーが二人いて、一人は杏。」
「よろしくね、雨深ちゃん。」
杏が微笑む。相変わらずかわいいな。
「もう一人が、来糸(らいと)。あそこのメガネの奴。」
鷲が指差した方向を見ると、ここの人達とはだいぶ合わない人が見えた。
黒い髪のところどころに銀色のメッシュ。
制服は大体きちんと着ていて眼鏡。
こっちの方は見ずに携帯をいじっている。
「よろしく。」
見た目優等生なんですが…。
「あいつああ見えて喧嘩強いからな。」