君ニ花ヲ…
ご飯を食べて、それからお風呂に入り、美咲は自分の部屋へといった。

ふうっとため息をつき、カバンの中のケータイを取り出す。

ケータイを開くと待ち受けに『メール』の文字。

ボタンを押すと、愛子からのメールだった。


『ちゃんとソラに送ってもらえたかな?
 あたし、今勇ちゃんち。今日は泊まるの。
 あ、一応ソラのアド教えとくね!    』


そしてメールの最後にソラのアドが載っていた。


は~、どうしよう。
やっぱありがとうってメールしとくべきだよね…。


美咲はソラのアドをしばらくぼーっと眺めていた。



「あんた、何してるの?」


突如、後ろから声がし、美咲が振り向くとそこには姉の美波が立っていた。


「お姉ちゃん、来てたの?」


「今さっき、帰ってきたのに、リビングにだれもいないんだもん」


「帰ってくるなら言ってくれたらいいのに…」


美咲の言葉など聞かずに美波は美咲のケータイを覗き込む。


「さっきからケータイ見つめてどうしたの?」



「実は・・・」


美咲は美波に今日の出来事を話した。


「へ~、あんたそのソラって子が好きなの?」


「え!?そんな好きとかじゃないし。だって初対面だよ?」


美咲は少し頬を赤らめる。


「好きじゃないんだったら、考えることないじゃない。ありがとうってメールしなさいよ!」


「そうだね・・・。」


「じゃあ、あたしお風呂入ってくるわ」


美波は鼻歌を歌いながら、美咲の部屋を出て行った。
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