君ニ花ヲ…
ソラは黙って美咲の話を聞いてくれた。
「結局は子供は親に振り回されてるってわけか…」
「えっ!?」
「いや、なんでもない」
「今日の夜の十時過ぎに親がアメリカに帰るはずなの。だから…」
「親が帰ってから家に帰ろうとして公園で時間つぶしてたってわけか」
「そしたら雨降ってきちゃって。もう、動く気にもなれなくて」
二人がソラの家に帰る間、雨は少しずつ弱まってきていた。
「俺んちここ」
ソラが指さした先には小さな平屋の家。
「わあ、かわいいお家だね。お花もきれい」
ソラの家の玄関近くの花壇には紫と白の長楕円形の花があった。
「あ、これセージ」
美咲は花をよく見る。
「ああ、母さんが花が好きでさ。でも最近は母さん寝たきりでなかなか…」
「そっか。あ、でもねセージは一度植えちゃうと勝手に育っちゃうから」
「へー、お前花に詳しいの?」
ソラは玄関のドアを開けながら美咲に尋ねた。
「うん。昔から花だけは好きなの…」
美咲は微笑んだ。
「あ、ちょっと待ってろ。タオル取ってくるわ」
そう言うとソラは部屋に入って行った。
「結局は子供は親に振り回されてるってわけか…」
「えっ!?」
「いや、なんでもない」
「今日の夜の十時過ぎに親がアメリカに帰るはずなの。だから…」
「親が帰ってから家に帰ろうとして公園で時間つぶしてたってわけか」
「そしたら雨降ってきちゃって。もう、動く気にもなれなくて」
二人がソラの家に帰る間、雨は少しずつ弱まってきていた。
「俺んちここ」
ソラが指さした先には小さな平屋の家。
「わあ、かわいいお家だね。お花もきれい」
ソラの家の玄関近くの花壇には紫と白の長楕円形の花があった。
「あ、これセージ」
美咲は花をよく見る。
「ああ、母さんが花が好きでさ。でも最近は母さん寝たきりでなかなか…」
「そっか。あ、でもねセージは一度植えちゃうと勝手に育っちゃうから」
「へー、お前花に詳しいの?」
ソラは玄関のドアを開けながら美咲に尋ねた。
「うん。昔から花だけは好きなの…」
美咲は微笑んだ。
「あ、ちょっと待ってろ。タオル取ってくるわ」
そう言うとソラは部屋に入って行った。