恋のA教室



そんな頃のあたしに出来れば…戻りたいよ…



あたしは我慢してた涙がポロポロ出て…




「…好き…ぐすっ…好き」




葵がいる事も知らずに…



心の奥にしまってたけど…言いたかったこの2文字…



もう今日で言うのは最後ににするね…



すると…



ふわっ



この香りは…



葵の香りに包まれながら抱き締められてるあたし…



びっくりすぎて…涙が止まったよ…



だって出て行ったじゃん…なのに…どうして??



「愛心…俺、今めちゃくちゃ幸せ」


一瞬…



何言われてるかわからなかった…


“幸せ”?



何が幸せなの?





「えっ…」



意味が何となく分かった気がする…



もしかして…


「1回しか言わないからな!」



葵は…



「俺も愛心の事…好きでした」




あたしの事が好き?



通じ合った心…



嬉しいけど…



あたしにとっては…



複雑な気持ち…



フラレるかもしれない…



と思うと…



止まらないこの涙。



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