エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
二人は寮の裏の一番海がよく見える場所で話しをする事にした。

さっきから命が黙ったままなので火菜は何と言えばいいか分からずに海を眺めていた。

すると命が

「火菜。そのペンダント大丈夫か?俺が預かっておこうか!?」

とマジな顔で聞いてきた。

「ありがとう。でも大丈夫だよ。」

「無理すんなって!さっきも言ったけど、それかなりヤバいぞ。」

「…分かってる。でもこれ以上ミコを巻き込めないし…。」

「じゃあお前の事ちゃんと知りたい。良かったら全部話してくれないか…?」

火菜は自分の背負ってる重い荷物を命にも背負わせていいのかと考えながら、それでも

(話さなきゃ…話さなきゃならない。)



命に話す覚悟を決めた。

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