エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
火菜がやっとで話し終わる頃には夕日が沈みかけていて二人は海が赤くなっていく様を固唾を飲んで見守っていた。
「火菜、ここに来て初めて海を見た?」
命はとても優しい声で問い掛けた。
「うん そうだよ。そしてこんなに綺麗な夕日も初めて……。」
「そうか。じゃあ今から浜辺に出てみない?」
命はそう言うと火菜の手を引いて歩きだした。
ザバァーン ザザザザ……
浜辺で二人は寄り添うように立ち、日が落ちるのを見ていた。
何も言わなくても繋いだ手と手で感じ合えた。
「私、生まれてきて良かったって思えるよ。今なら…」
「もう辛い想いはさせないから…俺が守ってやる。」
夕映えに二人のシルエットが重なって一つになった。
ずっとこの時が続けばいいのに…。
「火菜、ここに来て初めて海を見た?」
命はとても優しい声で問い掛けた。
「うん そうだよ。そしてこんなに綺麗な夕日も初めて……。」
「そうか。じゃあ今から浜辺に出てみない?」
命はそう言うと火菜の手を引いて歩きだした。
ザバァーン ザザザザ……
浜辺で二人は寄り添うように立ち、日が落ちるのを見ていた。
何も言わなくても繋いだ手と手で感じ合えた。
「私、生まれてきて良かったって思えるよ。今なら…」
「もう辛い想いはさせないから…俺が守ってやる。」
夕映えに二人のシルエットが重なって一つになった。
ずっとこの時が続けばいいのに…。