エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
翌日、火菜が登校すると教室の空気がいつもと違う感じがした。
みんながよそよそしくて話しづらい。
そこにサクラがやって来た。
「サクラ、おはよう!昨日はゴメンね。」
そう言って火菜が近づいていくと、サクラまでもが
「いや、別に気にしてないから。」
とそっけない。
すると、そこに命が来て、廊下から火菜を手招きした。
一瞬、火菜が躊躇していると、マリが
「ねえ、やっぱり命センパイとつきあってるんだろ?」
と聞いてきた。
火菜はもうためらう事なく
「うん。つきあってるよ。」
そう言って教室を後にした。
火菜と命の姿が見えなくなると、マリが言った。
「ほ〜らやっぱり。最初から言えばいいのに、なんかムカつくよね。ねえサ・ク・ラ。」
それはイジメの合図だった。
サクラは前の学校で友達がムカつくヤツだとみんなの前でやり玉にあげられた。その時に勇気を出して『そんなことない。』と否定してイジメの火の粉が自分に降り掛かってきた。
それからは地獄の日々だった。
何よりも心が痛かったのは、サクラがかばった友達までもがイジメを傍観していた事。
もうあんな思いはしたくないとここに来たのに、結局同じだ。
またここで火菜をかばえば私がイジメられるだけ。
でも火菜なら助けてくれるんじゃない!?
イヤ、人は信用出来ないから…。
ここは適当にマリに合わせておけばやり過ごせるから…。
天使と悪魔が交互にサクラにつぶやいてサクラは逃げ出したいと思った。
でもサイはなげられた。
みんなはサクラの答えを待っている。
みんながよそよそしくて話しづらい。
そこにサクラがやって来た。
「サクラ、おはよう!昨日はゴメンね。」
そう言って火菜が近づいていくと、サクラまでもが
「いや、別に気にしてないから。」
とそっけない。
すると、そこに命が来て、廊下から火菜を手招きした。
一瞬、火菜が躊躇していると、マリが
「ねえ、やっぱり命センパイとつきあってるんだろ?」
と聞いてきた。
火菜はもうためらう事なく
「うん。つきあってるよ。」
そう言って教室を後にした。
火菜と命の姿が見えなくなると、マリが言った。
「ほ〜らやっぱり。最初から言えばいいのに、なんかムカつくよね。ねえサ・ク・ラ。」
それはイジメの合図だった。
サクラは前の学校で友達がムカつくヤツだとみんなの前でやり玉にあげられた。その時に勇気を出して『そんなことない。』と否定してイジメの火の粉が自分に降り掛かってきた。
それからは地獄の日々だった。
何よりも心が痛かったのは、サクラがかばった友達までもがイジメを傍観していた事。
もうあんな思いはしたくないとここに来たのに、結局同じだ。
またここで火菜をかばえば私がイジメられるだけ。
でも火菜なら助けてくれるんじゃない!?
イヤ、人は信用出来ないから…。
ここは適当にマリに合わせておけばやり過ごせるから…。
天使と悪魔が交互にサクラにつぶやいてサクラは逃げ出したいと思った。
でもサイはなげられた。
みんなはサクラの答えを待っている。