エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
そんな私の身勝手な黙視を知らない勇は、今日もコンビニ弁当に喜び、じっと私をみつめて

「サムさんが いなかったら、僕、どうなってたのかな。ありがとうね サムさん。僕を みつけてくれて…。」

と、瞳を潤ませて言う。

「気にするな!実は俺も一人でさみしかったんだからずーっと居ていいんだぞ。」

勇の顔がうれしいような、困ったような顔になった。
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