エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
時間を15時と指定すると和田 梓は立ち去って行った。

その際に少しだけ、容姿を確認出来たが、まだ二十代前半の可愛らしい女性だった。

確かにレディーススパなら見張りは男性しかいないので、しばらく時間稼ぎになって話しが出来るだろう…。

しかし一体、あの女性は中条から何を預かっているのだろう……。

こちらから弥生に連絡が取れれば、和田の事を話せるのに…。

でも今は仕方ない。

私が行って、何か進展がないか確かめるしかない。

とにかく今のままではダメだから………。

望はそう決心すると、夕飯の献立も“カレー”に決めた。


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