エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
「まず、取引きの窓口は火菜ちゃんの母親の望さんがいいな。見張られてるのを逆手に取って利用するんだ。」
「なるほど!」
弥生は素直に頷いた。
「だから今からすぐに望さんに手紙を書くんだ。この計画が途中で向こうにバレないように慎重に事を運ばなきゃな。」
「そうですね。」
弥生が神妙な面持ちで頷いてみせるので、野田は益々調子づいて計画を話していく。
「ただ手紙だと手間取り過ぎるし、電話は盗聴されている。そこでこいつの出番だ!」
と野田は得意気に大きなボストンバックの底からノート型パソコンを取り出した。
弥生が驚いて
「あら!パソコン持ってらしたんですか?」
と言って明らかに意外だ!という顔をした。
「失敬な! こー見えてもサイト開いてみたりメールも出来るよ!」
野田は“論より証拠”と思ってパソコンを立ち上げだした。
そしてある掲示板を開くと
「この掲示板でやりとりすれば恐らく安全だ。念のためHNを決めると…弥生さんアンタは『マーチ』そして望さんは『ホープ』だ!」
「スゴい!! 野田さん!弥生イコール三月でマーチ。望は希望のホープですね。」
弥生は興奮して、もはや野田を見る目が尊敬の眼差しに変わっていた。
「なるほど!」
弥生は素直に頷いた。
「だから今からすぐに望さんに手紙を書くんだ。この計画が途中で向こうにバレないように慎重に事を運ばなきゃな。」
「そうですね。」
弥生が神妙な面持ちで頷いてみせるので、野田は益々調子づいて計画を話していく。
「ただ手紙だと手間取り過ぎるし、電話は盗聴されている。そこでこいつの出番だ!」
と野田は得意気に大きなボストンバックの底からノート型パソコンを取り出した。
弥生が驚いて
「あら!パソコン持ってらしたんですか?」
と言って明らかに意外だ!という顔をした。
「失敬な! こー見えてもサイト開いてみたりメールも出来るよ!」
野田は“論より証拠”と思ってパソコンを立ち上げだした。
そしてある掲示板を開くと
「この掲示板でやりとりすれば恐らく安全だ。念のためHNを決めると…弥生さんアンタは『マーチ』そして望さんは『ホープ』だ!」
「スゴい!! 野田さん!弥生イコール三月でマーチ。望は希望のホープですね。」
弥生は興奮して、もはや野田を見る目が尊敬の眼差しに変わっていた。