エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
しばらくして弥生はこれでいいだろうとペンを置いたが、突然、野田を見て
「でも、野田さ〜ん。勇は!? 勇は今どこで何してるのでしょうか?」
と訴えてきた。
正直なところ野田もそれにはお手あげだった。
逃走した時に勇は、お金もなければ、行く当てもなかった。
そもそも彼は、愛する二人の女性を伴ってシャバに足を踏み入れるつもりだったのに予想外の出来事でこの世界に飛び出してしまったのだ。
いくらまだ未成年とはいえ、この都会の中で運良く誰かに助けられて無事でいる可能性の方が圧倒的に低いだろう。
弥生もその事は分かりすぎるぐらい分かっているだろう。
野田はなんと答えてよいか戸惑っていたら、弥生の方から
「でもね。野田さん! 勇は生きてます!!それはハッキリと分かります。だからやっぱり早くこの手紙を投函して、勇がいつ帰ってきてもいい様な環境を作って私、待ちますよ!」
と言ってきた。
「そうだ。アンタは誰よりも強い母だ。だから信じて待つしかないさ。」
弥生は覚悟を決めて深く頷いてみせた。
「でも、野田さ〜ん。勇は!? 勇は今どこで何してるのでしょうか?」
と訴えてきた。
正直なところ野田もそれにはお手あげだった。
逃走した時に勇は、お金もなければ、行く当てもなかった。
そもそも彼は、愛する二人の女性を伴ってシャバに足を踏み入れるつもりだったのに予想外の出来事でこの世界に飛び出してしまったのだ。
いくらまだ未成年とはいえ、この都会の中で運良く誰かに助けられて無事でいる可能性の方が圧倒的に低いだろう。
弥生もその事は分かりすぎるぐらい分かっているだろう。
野田はなんと答えてよいか戸惑っていたら、弥生の方から
「でもね。野田さん! 勇は生きてます!!それはハッキリと分かります。だからやっぱり早くこの手紙を投函して、勇がいつ帰ってきてもいい様な環境を作って私、待ちますよ!」
と言ってきた。
「そうだ。アンタは誰よりも強い母だ。だから信じて待つしかないさ。」
弥生は覚悟を決めて深く頷いてみせた。