エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
翌日、昨日は一躍“時の人”として遠巻きに軽蔑の眼差しで見られていた未来さんは、今日からはその“存在自体”を無視された。

亜梨砂ら5人は一週間の“自宅謹慎”の処分となったのでその間、未来さんの事は無視していた方がいいだろうと言うみんなの意志が“暗黙の了解”のうちに固まっていたのだ。

“リーダー不在”のうちに迂闊に獲物に手を出したり、間違っても味方したりするようならどういう目にあわされるか分かっていたのだろう。

でもこの時、彼氏である駿クンだけでも未来さんの味方をしてくれていたなら救いはあったハズだ。

しかし駿クンの取った態度は考えられないものだった。

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