エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
「何ィ〜!? ワダアズサぁ〜!!」
伝言板での思わぬカキコミにパソコンを弥生の隣りで見ていた野田が素っ頓狂な声をあげた。
何たる偶然。
それとも懺悔した聖母マリアの思し召しなのか、あの娘と繋がっていたなんて……。
「まさか、野田さんの探していた親友の娘さんですかね。だとしたらスゴい偶然ですね!」
「ああ、俺も驚いているよ。でもナースで“ワダアズサ”なら“和田梓”に間違いないだろう。」
弥生と野田はさすがにあれから旅館の部屋に二人きりというのが気まずくなって、旅館を引き払い、車を走らせていた。
そして一時間半程走ったところでネットカフェで休憩をとった。
食事と掲示板をチェックするためだったが、望からいい塩梅に早い時間でのカキコミがあってやりとりを開始した。
そして、美佐子たちも取引を切り出してきたのと、弥生に中条氏からの遣いがいて、それが野田の探していた女性だったとは……。
これで益々、台風や組織に捕まる危険を押してでも帰らなければならない。
「やはり南下しといて良かったな。」
野田がボソっと呟いた。
伝言板での思わぬカキコミにパソコンを弥生の隣りで見ていた野田が素っ頓狂な声をあげた。
何たる偶然。
それとも懺悔した聖母マリアの思し召しなのか、あの娘と繋がっていたなんて……。
「まさか、野田さんの探していた親友の娘さんですかね。だとしたらスゴい偶然ですね!」
「ああ、俺も驚いているよ。でもナースで“ワダアズサ”なら“和田梓”に間違いないだろう。」
弥生と野田はさすがにあれから旅館の部屋に二人きりというのが気まずくなって、旅館を引き払い、車を走らせていた。
そして一時間半程走ったところでネットカフェで休憩をとった。
食事と掲示板をチェックするためだったが、望からいい塩梅に早い時間でのカキコミがあってやりとりを開始した。
そして、美佐子たちも取引を切り出してきたのと、弥生に中条氏からの遣いがいて、それが野田の探していた女性だったとは……。
これで益々、台風や組織に捕まる危険を押してでも帰らなければならない。
「やはり南下しといて良かったな。」
野田がボソっと呟いた。