エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
望はその病院を確かめると、電話をしてみる事にした。
―電話でもいい。勇と話したい。
しかし、交換から回されたハズの電話はいつまでも保留で、望を苛立たせた。
(まったく。いつまで待たせるのかしら…。弥生さんの代わりにあの中年男性にもお礼が言いたいのに。)
すると、予想に反して電話口に出たのは、お固い様子の男性だった。
そして、その男の第一声は、お待たせしましたではなく
「あなたはあの二人とどういうご関係ですか?」
と問い詰めてきたので、望は言葉に詰まってしまった。
「そんな……いきなりどういう関係かと言われても……ただ、テレビを観て興味本位に掛けてるんじゃありません。男の子と話しがしたいだけなんですけど。」
「はーっ それがですね…我々も困っているわけですよ。二人とも検査の途中でいなくなってしまって今、病院中を捜し回っていた所なんですから!」
(いなくなった!? 何故!?)
望はとっさに子機の『切』を押していた。
―電話でもいい。勇と話したい。
しかし、交換から回されたハズの電話はいつまでも保留で、望を苛立たせた。
(まったく。いつまで待たせるのかしら…。弥生さんの代わりにあの中年男性にもお礼が言いたいのに。)
すると、予想に反して電話口に出たのは、お固い様子の男性だった。
そして、その男の第一声は、お待たせしましたではなく
「あなたはあの二人とどういうご関係ですか?」
と問い詰めてきたので、望は言葉に詰まってしまった。
「そんな……いきなりどういう関係かと言われても……ただ、テレビを観て興味本位に掛けてるんじゃありません。男の子と話しがしたいだけなんですけど。」
「はーっ それがですね…我々も困っているわけですよ。二人とも検査の途中でいなくなってしまって今、病院中を捜し回っていた所なんですから!」
(いなくなった!? 何故!?)
望はとっさに子機の『切』を押していた。